デッドリフトの亜種いろいろ
2023年4月27日
皆さんこんにちは!
今回は、デッドリフトのバリエーションと、それぞれが脚に与える筋肉の活性化の違いの研究をレビューした論文解説です!
A systematic review on the muscular activation on the lower limbs with five different variations of the deadlift exercise
この論文では、5種類のデッドリフトの筋肉活性化の違いをレビューしています。
1. スタンダードデッドリフト
2. ストレートレッグデッドリフト
3. ルーマニアンデッドリフト
4. ヘックスバーデッドリフト
5. スモウデッドリフト
それぞれどういう違いがあるのか、内容を見ていきましょう!💪
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スタンダードデッドリフト
言わずと知れた、ザ・デッドリフトです。
ベンチプレス、スクワットと並ぶビッグ3として、
トレーニーの間でもポピュラーな種目ですね。
このデッドリフトは他のデッドリフトに比べ、
外側広筋と広背筋の活性化がより顕著だそうです。
外側広筋とは、大腿四頭筋の一部で
膝関節を伸展させる筋肉です。
大腿四頭筋の最も外側にある筋肉なので、
ここを鍛えると脚の見た目がかなり大きくなりますよ!
また、広背筋には特に効くということで、
背中をひろーくしたい方はシンプルに
このデッドリフトをチョイスするで良いんじゃないかなと思います。
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ストレートレッグデッドリフト
このデッドリフトはスタンダードなものとは異なり、
膝をほぼ曲げずに行う種目になります。
試してみると分かりますが、バーベルを地面に近づけるにつれ、
ハムストリングスの伸展をめちゃくちゃ感じます。
子供の時に体力テストでやらされた長座体前屈を
バーベル付きでやっている感覚に近いですね笑
この種目では、ポステリアチェーンと呼ばれる
広背筋、脊柱起立筋、大臀筋
といった
身体の後面にある筋群への刺激が特に強いそうです。
これらの筋肉を鍛えることは、
インナーマッスルの強化や
骨盤の安定につながるだけでなく、
猫背や巻き肩の改善にもつながるなど、
健康面でいろいろなメリットをもたらしてくれます。
PC作業などで姿勢が悪くなるなど
身体の歪みで不健康になる人が多い現代で、
非常に魅力的なメリットじゃないでしょうか...!
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ルーマニアンデッドリフト
この種目は、普通のデッドリフトに比べて
特にハムストリングス、大臀筋など
下半身を鍛えることに重点を置いたものです。
普通スタンダードデッドリフトとの違いとしては
スタートポジションが、バーベルを持って立った状態
といった点であったり、
負荷を感じつつ、ゆっくりバーベルを落としていく
といった違いがあります。
詳しいルーマニアンデッドリフトのやり方はこのサイトの解説が分かりやすかったです。
この種目は、大腿二頭筋(膝を曲げるときの筋肉)、ハムストリングスに特に効果的だそうです。
また腓腹筋という、ふくらはぎの表層にある筋肉の活性化の度合いもかなり高いという
分析結果が出ているそうです。
下半身を重点的に、特にふくらはぎも含めて鍛えたい時は
この種目が良いかもしれませんね。
ヘックスバーデッドリフト
この種目は、ヘックスバーという特殊なバーを使って行うデッドリフトです。
ヘックスバーはバーの中心が六角形になっており、
その中に入ってバーを持ち上げるという使い方をするものですね。
↓↓ヘックスバー↓↓
この種目では
腓腹筋(ふくらはぎ)の活性が最も効果的で、
なおかつ
外側広筋の活性化が顕著なことが
研究の結果、導かれています。
大腿四頭筋とふくらはぎを意識して鍛えたい、
という人向けの種目ですね。
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スモウデッドリフト
この少し変わった名前の種目は、
スタンダードデッドリフトに比べ
足幅を大きく広げて行うデッドリフトのことです。
バーベルを下ろした時に相撲の四股のように見えることから
スモウデッドリフトという名前なんですね。
この種目では特に、
内側広筋(大腿四頭筋の内側)への刺激が強い
ことがわかっています。
内側広筋を鍛えると、
ジャンプ力の向上
バランス力の向上
膝の怪我防止
などが期待できます。
ジャンプ力やバランス能力が求められるスポーツをしている方は
取り入れてみても良いかもしれませんね。
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この記事では、5種類のデッドリフトの効果を分析しているレビュー論文を解説しました。
一口にデッドリフトといっても、鍛えたい部位の違いによって
様々なバリエーションがあって面白いですね。
皆さんもデッドリフトをやる際には、
自分が特に鍛えたいところを考えて
アレンジしながらトレーニングしてみてはいかがでしょうか?
それでは、素敵なトレーニングライフを送りましょう!